SPEECH COMPARISON

感染症の緊急権を、どの歯止めで運用するか

迅速な対応・国会監視・人権・補償を四氏で比較

四氏は特措法を新型感染症へ適用する必要性を議論しつつ、専門家の知見、国会への報告・承認、基本的人権、休業補償と差別防止に異なる重点を置きました。

比較する問い

感染拡大へ機動的に対応しながら、行動制限を必要な範囲にとどめるには何が要るか。

VOICES

発言を並べる

各発言の要約と原文抜粋を、同じ会議録から確認します。

01

後藤 祐一

立憲民主・国民・社保・無所属フォーラム

「そして、本部長は、報告を受けた事項を取りまとめ、この緊急事態宣言の実施状況について、適時に国会に報告することということで、与野党合意がなされておりますが、当然、大臣、各知事なんかから上がってくる理由もまとめて政府対策本部長から国会に報告されるということでよろしいんでしょうか。そして、この適時とは、どんな場合、どんなときなんでしょうか。例えば、新しく、人権制約度の高いようなものをある県が始めたというようなケースですとか、あるいは、そういったことがなくても一定間隔で報告するですとか、この適時のイメージを教えてください。」

緊急事態宣言の判断に専門家の知見と国会報告を組み込み、行動制限と経済損失への支援を明確にするよう求めた。

02

中川 正春

立憲民主・国民・社保・無所属フォーラム

「こうして質問の機会を与えていただいたこと、感謝を申し上げたいと思います。私は、きょうは、平成二十四年にこれは法律が成立をしたわけでありますが、その当時この立案に参画をした者の一人として、そういう立場から質問をしていきたいというふうに思います。まず、感染症に対する対処を規定する法律には、感染症法、検疫法、そして今回テーマになっている新型インフルエンザ等対策特別措置法、重立ったものはこの三つだと思うんですが、それぞれの対処の役割分担とすみ分けについてどう整理をされているか、まず、そこから聞きたいと思います。」

既存特措法の立案経緯を踏まえ、感染症法・検疫法との役割分担、基本的人権への配慮、自治体との連携を質問した。

03

西村 康稔

自由民主党・無所属の会

「具体的な手続の流れは、政府対策本部長である総理から諮問委員会に対して、この要件に該当するかどうかを諮問し、そして、諮問委員会による審議の後に、要件に該当するとの専門的な評価があった場合、本部長が緊急事態宣言を行うということになりますし、行うと、その旨を国会に報告するということになっております。」

新型コロナを特措法の対象とする理由と、専門家の意見を聴き、国民生活・経済への影響を抑えて運用する方針を説明した。

04

塩川 鉄也

日本共産党

「この緊急事態宣言の決定過程の記録の作成、保存、公開といった透明性の確保や科学的な知見を踏まえた専門家の事前の関与などが、保障する規定が盛り込まれていない法律です。私権制限を行う場合における人権侵害の救済措置や経済的被害への補償措置も規定をされておりません。法律の勝手な解釈を繰り返してきたのが安倍政権であり、安倍総理のもとで、国民の権利制限をもたらす特措法の改正は認められないということを申し上げて、質問を終わります。」

緊急事態宣言が私権を広く制限し得るとして、事前の国会承認、要件の限定、休業補償と差別防止を求めた。

COMPARISON AXES

3つの比較軸

  1. 01

    判断する条件

    専門家の評価、感染症法・検疫法との役割分担、宣言の要件と期間を明確にして行政判断を限定する考えがあります。

  2. 02

    国会の関与

    実施状況の適時報告を求める立場から、宣言前の国会承認まで求める立場まで、監視の時点と強さが異なります。

  3. 03

    制限に伴う支援

    外出・営業などへの制約だけを先行させず、経済損失への支援、休業補償、差別防止を一体で設計できるかが焦点です。

COMMON GROUND

共通している点

未知の感染症へ迅速に対応する必要性と同時に、専門的根拠を示し、国民生活への影響を抑える運用が必要な点は共有されています。